Claude CodeからIllustratorベータ版に指示したら、直せるレイヤー付きのチラシが出てきた
この記事でわかること
Claude CodeからIllustratorベータ版に指示したら、直せるレイヤー付きのチラシが出てきた
AIにチラシのデザインを作ってもらうとき、一番困るのは「画像でしか出てこない」ことです。文字を1文字直したいだけなのに、作り直しになってしまいます。
今回は、Claude Codeから指示を出して、Illustratorのベータ版でチラシを作ってもらいました。できたデータの中身を、画面を録画したものを見返しながらまとめます。
開いてみたら、ふつうのIllustratorのデータだった
まず見てほしいのが、この画面です。

Claude Codeに頼んで作ったのは、Illustratorで開けるデータ(.ai)です。画像ではなく、Illustratorのデータとしてそのまま開けました。使ったのはIllustratorのベータ版です。
動画の中で、私はこう話していました。
今回の流れ:ウェブ版のURLをClaude Codeに渡した
指示の出し方は、ふだんの使い方とは少し違いました。
Illustratorには、ウェブ上で操作できる版があります。Figmaのような感覚で、ブラウザでファイルを開けます。このウェブ版は、デスクトップのIllustratorと同期しています。
Adobeのアプリの一覧で「Illustrator」と検索すると、候補が2つ出てきます。「Illustrator (Beta)」はWeb、「Illustrator」はデスクトップです。今回使ったのは、WebのIllustrator (Beta)のほうです。Webのアプリなので、アプリをインストールせず、ブラウザの中で操作します。

やったことは、次のとおりです。
- ウェブ版でファイルを開き、そのURLを手元に用意する
- そのURLをClaude Codeに渡す
- Claude Codeは、クラウド上のファイルをIllustratorのファイルとして認識して、指示どおりにいろいろ作る
- 気づくと、手元のデスクトップのIllustratorにも、同じものができている
画面にも、そのしるしが出ています。上のタブの名前は「Untitled November 06 2026 at 21.00.38.aic」で、雲のマークがついています。「クラウドドキュメントをアドビのクラウドに保存しています」というお知らせも出ていました。
動画の外で、私はこう感じました。
レイヤーがきれいに分かれていた
右側のレイヤーのパネルを見ると、チラシごとにレイヤーが分かれています。さらにその中が「文字」「罫線」「写真」「背景」に分かれていました。

こうなっていると、直したいところだけを触れます。
- 文字を直したいときは、「文字」のレイヤーだけを開く
- 写真を差し替えたいときは、「写真」のレイヤーだけを触る
- 背景の色を変えたいときは、「背景」のレイヤーだけを触る
動画では「整理した状態でレイヤーに分けてもらえるから、管理しやすいですね」と話しています。
アートボードの名前が、レイヤーと対応していた
もうひとつ気づいたのが、アートボード(チラシ1枚ぶんの作業エリア)の名前です。Figmaのように、アートボードに「06 – デザイン2_表」「07 – デザイン2_裏」といった名前がついていました。
動画の中で「これがレイヤーと対応しているということ?」と確かめています。レイヤー側にも「05_デザイン…」「01_チラシ_表」のような名前が並んでいて、どのチラシのどの部分かが名前でたどれる形でした。
1回で決まらなかったので、作り直してもらった
Claude Codeに作ってもらったものが、そのままぴったりだったわけではありません。動画では、先に作ったものを見て「ちょっと違うな」となり、作り直してもらっています。
下の画面は、その途中のアートボードの並びです。

左の「チラシ_表」「チラシ_裏」は、白黒の枠組み(ワイヤーフレーム)です。右の「デザイン_表」「デザイン_裏」は、色や写真の場所をつけたデザイン案です。枠組みから先に作り、そのあとで見た目をつける、という順番で進んでいました。
仕上がり
最後にできたのがこちらです。

私の感想は「デザインは、完成にはまだ及ばないところもあるけど、なかなかいい感じ」です。写真の部分や、文字の大きさの細かいところは、人が仕上げる余地が残っています。
それでも、印刷にも使えそうな形のデータを、Claude Codeへの指示だけできちんと作ってもらえました。しかも直せるデータです。「AIが作ったものを、人が直して仕上げる」流れに乗せやすい、というのが今回いちばん持ち帰ってほしいことです。
同じことをCodexで試した人の記事
note に、Codex から Illustrator (Beta) をつないで試した記事があります。CreativeEdge CL+ さんの「Codex (GPT-6 Astra)でAdobe Illustrator (ベータ)を操作してみた」(2026年9月)です。
その記事には、レイヤーの作成などの基本操作を指示できたこと、そして次のことが書かれていました。
- AdobeのMCP(AIからアプリを動かすための仕組み)で使えるのは、約40種類の操作
- 「ベクターを生成」や「生成塗りつぶし」のような、生成AIの機能は含まれない
私はClaude Codeで試しました。つなぐ先は同じIllustrator (Beta)です。ただし、生成AIの機能がClaude Codeからも使えないのかは、今回の動画では確かめていません。
Adobeのヘルプでは、Illustrator (Beta)のMCP接続は、Cursor・Claude Code・Codexに対応していると案内されています(Connect Adobe Illustrator (Beta) to AI tools)。
「操作スキルの優位は下がる」は本当か、調べてみた
先ほどのnoteの記事は、「Illustratorを操作できるスキルの優位は、数年かけて緩やかに下がる」という見方で締めくくられています。これを裏づけられるか、調べました。
確認できたこと
- 論文「Who Is AI Replacing?」(Management Science、2025年)では、画像生成AIが出たあと、フリーランスの求人のうちグラフィックデザインと3Dモデリングが約17%減っていました。手作業が中心の仕事と比べた数字です(報道)
- 同じ論文は、批判的思考や創造性のような「AIを補う力」が、今後は大事になるかもしれないと書いています
言い切れないこと
- 「数年かけて緩やかに」という速さを示すデータは、見つかりませんでした。論文自体も、長期の影響はまだわからないと書いています
- 報道では、米国の労働統計局がグラフィックデザインの仕事を2024年から2034年で約2%増と見込んでいる、とされています。減る見方とは逆の向きです
- 「Illustratorの操作スキル」だけを調べた研究は、見つかりませんでした
論文の本文は読まず、報道や要約で確かめた内容です。数字を使うときは、原典を確かめてください。
まとめ
- Claude Codeから指示して、Illustratorベータ版で開ける.aiデータが出てきた
- ウェブ版のURLをClaude Codeに渡すだけで、クラウド上のファイルを認識して作ってくれた。手元のデスクトップ版にも同期されていた
- レイヤーが「文字・罫線・写真・背景」に分かれていて、直したい所だけ触れる
- アートボードとレイヤーに名前がついていて、あとから探しやすい
- 1回で決まらなくても、作り直してもらえる
- 同じことをCodexで試した人もいる。生成AI機能はMCPに含まれない、という報告があった
