WebデザイナーのAI時代の将来性|現役と話して見えた2〜3年の備え方
この記事でわかること
「Webデザイナーって、
AIに仕事を取られますか?」
検索すると、
こんな不安の声が
たくさん出てきます。
「奪われる」「なくなる」「失業」。
並んでいる言葉だけで、
気持ちが重くなりますね。
先日、デザイナーのSさんと、
カフェでゆっくり話しました。
Sさんは、現役で活躍する
デザイナーです。
多くのクライアントを抱える
売れっ子です。
業界にとても精通した、
ビジネスセンスのある方です。
そのSさんの話では、
依頼の数はまだ減っていないそうです。
ただ、不安がないわけではありません。
話し終えて、
私が持ち帰った答えはこれです。
仕事がある2〜3年のうちに、
今の強みの隣に、
もう一つの仕事を持っておく。
WebデザイナーはAIに奪われる?現場の声は「まだ減っていない」
まず、Sさんの実感です。
(会話は、思い出して短くまとめたものです)
検索で見える空気より、
ずっと落ち着いた話でした。
直しや判断の部分には、
まだ価値が残っているそうです。
ただ、変化の速さには驚きました。
半年前は、ChatGPTで作った
チラシのデータを
レイヤー分けできたらいいね、
と言っていました。
半年後の今日は、
それが当たり前になっていたのです。
Claude CodeがIllustratorや
Photoshopを操作する。
動画も当たり前に作れる。
制作会社の中では、
もう普通の常識になっているそうです。
AIの進化も速いですが、
制作会社が乗っていくスピードも
速いなと思いました。
今は大丈夫。
でも、ずっと大丈夫とは言い切れない。
ここが、Sさんの不安の正体でした。
怖いのは「真意を理解するAI」
Sさんが気にしていたのは、
今のAIではありません。
お客さんが言葉にできていない
気持ちをくみ取ること。
ここがデザイナーの強みだったはずです。
そこまでAIが届いたら、
という不安です。
そうなる日が来るかどうかは、
分かりません。
だから話は、
「どう備えておくか」に進みました。
2〜3年で持ちたい「隣の仕事」

出てきた備えは、4つです。
- 人と話す役割を担う
- AIを使う側に回る
- 隣の仕事も持つ
- 制作とは全く別のことを始める
前の2つは、
今の仕事の延長です。
私は以前、
これからのデザイナーに必要なのは
「飲みコミュニケーション」
かもしれない、と考えたことがあります。
お客さんと話す場に
出ていく人の価値は、
むしろ上がるのではないかと
思っています。
面白かったのは、後の2つです。
近い隣:保守・セキュリティ
話の中で
「保守は誰の仕事か」
という話題になりました。
つまり、作ったあとのサイトは、
誰の担当でもなくなりやすいのです。
10月に見つかった
PHPの緊急の脆弱性(PHP2Shell)は、
まさにこの隙間を照らしました。
このときのことは、別の記事に書いています。
私はこの部分を担えます。
デザイナーが直接やらなくても、
守る人とつながっておくのも、
一つの「隣」だと思います。
遠い隣:体を使う仕事
もう一つは、
制作とは全く別のことをする、
という話です。
冗談のようですが、
私は少し本気で考えています。
理由は4つあります。

- AIは現場に来られない
画面の中の仕事が置き換わっても、
配線は人が行くしかありません - 掛け算だと競争が少ない
電気工事ができて、
ITも分かる人は多くありません - 地方で仕事になりやすい
現場に来てくれて、
パソコンのことも頼める人は
喜ばれそうです - 仕事が消えても備えになる
もう一つの道があると、
気持ちが楽になります
電気工事士は、
人手不足のおそれが
以前から指摘されている仕事です。
(経済産業省の資料)
最近は、AIを動かす
インフラの建設で
人手が足りないという話も出ています。
(Forbes JAPANの記事)
AIが広がるほど、
現場の人が必要になる。
少し不思議な話ですね。
大事なのは、
今の強みを捨てないことです。
転職ではなく、足し算です。
教える側も変わる
Sさんは、
人にデザインを教える機会もあるそうです。
ここでも同じ話になりました。
学ぶ人の姿勢についても話しました。
Sさんは、
若手に仕事を任せることもあります。
そのときの話も、
とても現場らしいものでした。
途中の確認、ほうれんそう、
社会人としての
最低限のビジネスマナー。
これがないと、
任せる側は辛いそうです。
生徒さんには、
仕事を取る壁もあります。
使い方を覚えたあとが、本番なのです。
これは私の教室でも同じです。
添削、実務の進め方、
AIを使った効率化、
そして続けられるように伴走すること。
人に教わる価値は、
この辺りに集まっていくのだと
感じました。
今回、改めて感じたのは、
現場にいる人とそうでない人の差です。
先ほどのAIの使い方も、
現場の人にはもう常識でした。
だから、現場の人から
個別に学べることには、
大きな価値があると思います。
大きなスクールが
すべてそうだとは言いません。
ただ、先生役が少し先を行くだけの
元生徒、ということもあると
私は見ています。
スクールを選ぶときは、
規模や知名度だけでなく、
教える人が今も現場に立っているかを
見てほしいです。
小さな個人の教室でも、
現場の人に直接見てもらえるなら、
安心できる学び場になると思います。
私自身が小さな教室をやっている
立場の意見なので、
そこは割り引いて読んでください。
18年やってきて思う、基礎技術の大切さ
最後に、私の見解です。
私はWebの世界で
18年やってきました。
その立場から思うのは、
やはり基礎技術が大切だということです。
ターミナルやパソコンの仕組み。
それが分かると、
セキュリティのことも分かるようになります。
今回問題になったPHPの件、
怖いですよね。
乗っ取られたら、
個人情報を取られて、
カードで勝手に買い物を
されるかもしれない。
どうなるんだろうと不安になります。
でも、それらはせいぜい、
人間が作った0と1で動く
コンピューターの上で
起きていることです。
そう考えると、
理屈さえ分かってしまえば、
怖くなくなるはずです。
だからこそ、
基礎技術が大切なのです。
それが分かっている人が、
これからのインターネットとAIの時代を
守り、支えていく人材として
必要とされるでしょう。
保守という「近い隣」も、
この基礎の上にあります。
まとめ:仕事があるうちに、隣を持つ
Webデザイナーの将来性について、
今の私の考えです。
- 依頼はまだある。慌てて辞める話ではない
- ただ、この先は誰にも読めない
- だから、仕事がある2〜3年のうちに隣を持つ
- 隣は、保守のような近い場所でも、
体を使う遠い場所でもいい
仕事がなくなってから探すのは大変です。
余裕があるうちなら、
試しに一歩、踏み出せます。
あなたの隣には、
どんな仕事がありそうですか?
